立教大学で教えていた時に、際立って「考える力」が強い女子学生がいた。髪は茶髪。一見やる気無さそうに授業に参加していたが、私が無理やり指名して喋らせたら、優先株主と普通株主の間でどのように利益を分けるべきか、堂々と自分の意見を表明した。

その後彼女と話していてわかったこと。

大好きなお父さんがいたこと。お父さんは起業家だったということ。お父さんの帰宅後、何時間も仕事について会話をし続ける日常生活を送っていたこと。彼女の意見をお父さんは面白がり、いつも聴き続けてくれたということ。

そのお父さんは亡くなったが、彼女の冴えた頭脳とコミュニケーション能力が残った。

この話を急に思い出したのは、今日、大学時代の旧友と会ったから。彼は、双子の娘の世話をする時間を取るために、グロービスの講師の仕事を休止している。

彼は「幸福とは、家族との会話の質である」と言った。

自分は家族と、どこまで質の高いコミュニケーションを取れているだろう。そしていつか自分が死ぬ日までに、どれだけ充実した会話をできるだろう。


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