帰宅したら、届いていました。イチゴのスパークリングワインが2本。

あれは確か、2012年1月の「東北ソーシャル・ベンチャー・プログラム(TSV)」の初日。GRAのケースをやった後に、「考えているビジネスプランがあるので、プレゼンをさせてほしい」と仙台校のチームに頼まれた。

それが、「イチゴ・スパークリングワイン」のプランだった。

クラスでディスカッションをした時には、「本当に生産できるのか」と懐疑的な声が多く挙がった。

ところがこのチームは3月、TSVのDay-6(最終日)に、ワインの試作品を持ってきた。
電光石火。まさにリーンな立ち上げプロセスだった。

一口試飲すると、実に美味だった。

夏、ダイムラー・日本財団のスタートアップ基金(500万円)を得るために、橋元洋平さんがイチゴ・スパークリングワインのプレゼンを行った。いつも明るい洋平さんが、プレゼン冒頭に声を詰まらせ、涙をこらえながら訥々と語った。あの時、洋平さんの脳裏に浮かんだものは何だったかと、私は今でも時々考えることがある。

同じくTSVの仲間の一人である竹井さんが主宰するクラウドファンディングサイトの"Challenge Star"で、多くの方々がイチゴ・スパークリングワインの生産を支援した。支援者190名。213万円のファンディング。

そしてついに、商品化。我が家にも届いた。現在は、ポジティブドリームパーソンズの5店舗で発売している。

多くの人たちの思いが、この中に詰まっている。