自分の人生を変えた「一撃」の話です。

2005年くらいだっただろうか。自分がグロービス・キャピタル・パートナーズで働いていたときに、DREAMGATEという団体から堀さん宛てに依頼が来た。全国から最強の大学生を100名選抜し、起業家の「かばんもち」をさせたい。そして、各企業向けに新規事業を提案させたい。そのために、大学生向けの事前研修をやってほしいという依頼だった。

あまりに面倒で、グロービスにもメリットがないように思われたため、私はお断りするつもりでミーティングをセットした。

ミーティングの場に現れたのは、甲高い声でしゃべるスーパーハイテンションな男だった。彼のあまりの気迫と使命感に圧倒されて、自分の身体に稲妻が走った。結局グロービスは無償で大学生100人向けに研修を提供することになった。

この経験は、私の人生を変えた。まず、私が結構楽しげにこのプロジェクトを推進している様子を見て、堀さんが私をグロービス経営大学院のベンチャー系の科目の講師にアサインした。これが私の講師としてのキャリアの始まりだった。

さらには、100名の「かばんもち」学生の中には、南三陸に移住した厨さんや、ほぼ常駐している白石さん、さらに現在グロービスに通っている森田(ノリ)さんも、その仲間である。

「一撃」で私の人生を変えたスーパーハイテンション男は出雲さんという人で、その後ユーグレナという会社を起業し12月21日、マザーズに上場した。初値は公募価格の2.3倍。現在100億円を超える時価総額がついている。

出雲さんがこれから描こうとしている絵の大きさを考えると、このIPOはまだ本当に小さな一歩でしかないと思う。ので、「おめでとうございます」を言うのは、やめておくつもり。ただ、これからのユーグレナ社の果てしない旅路を、一人のファンとして熱く見守りたい。