うちの長女は、「伊能忠敬万歩計」というのを祖父からもらって喜び、しばらく首からかけていた。歩かないと、伊能忠敬が画面内で怒る。

次女は、「忠敬」を発音できず、「いのうタカダカ」といつも言っている。

最近、NHKの「その時歴史が動いた」を見ていたところ、伊能忠敬の墓に刻まれた言葉が紹介された。

「測量の命下る毎(ごと)に すなわち喜ぶ」


「そのとき…」によれば、伊能忠敬は天文に興味を持ち、隠居後に江戸に出て天文学を学び始めた。その過程で、地球の外周・直径を測定することに関心を持ち、そのために遠くまで足を運ぼうとした。しかし当時、藩を超えて自由に歩き回ることは許されていなかった。そこで伊能忠敬は、「地図を作成する」という名目で、通行の許可を得た。

江戸から初めて、北海道へ。作成した地図の精密さに、幕府は驚き、今度は西日本への測定旅行を許可した。次第に、伊能忠敬の動きは、幕府主導の国家的事業となっていったという。(ウィキペディアより)(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%83%BD%E5%BF%A0%E6%95%AC)

歩き、測定する。また歩き、また測定する。ただそれだけの繰り返しを、56才から72才まで、16年間続けた。

ひたむきな人生を、喜びと共に歩み続けたところが、胸を打つ。