以前このブログでもご紹介した、ホームレスの「公田耕一」氏の短歌が、話題を呼んでいる。

本日の朝日新聞によると、公田氏はこれまで、以下のような歌を投稿してきたとのこと。

「(柔らかい時計)を持ちて炊き出しの カレーの列に二時間並ぶ」

ダリの時計の絵を連想させる、という。(私にはわかりません)

「鍵持たぬ生活に慣れ 年を越す 今さら何を棄ぎ捨てたのか」

「パンのみで生きるにあらず 配給の パンのみみにて 一日生きる」

「日産をリストラになり流れ来たる ブラジル人と 隣りて眠る」

「親不孝通りと言えど 親もなく 親にもなれず ただ立ち尽くす」

ホームレスの悲しい心が、5-7-5-7-7の短い歌の中に凝縮されていて、心打たれる。

公田氏の住所がないため、朝日新聞は、入選作に対する謝礼(はがき10枚)を渡せずに困っているという。

(2009年2月16日 朝日新聞より)